透析にかかわる電解質①、Na、K、Cl、Zn、Ca、P、Mg、HCO₃-、Alb、アミノ酸


ザクっと
知識を入れておこう!

目次

ナトリウム(Na)


Naは細胞外液に多い
細胞外液のほとんどがNa
陽(+)イオン


ちなみに
Na+Cl=NaCl←食塩


透析患者さんはNaをうまく排泄できない
そのため1日食塩摂取量は6g未満となる


食塩は麺類のコシや
ソーセージのプリっとした感触などに使われるため
意外と塩分制限がむずかしい


ちなみにKが多いと
Naが尿から排泄されやすいといわれるが
透析患者さんではKも排泄がむずかしくなるため
Kの多量摂取は高K血症につながる→注意!

カリウム(K)




Kは細胞内液に多い
陽(+)イオン
高K血症は致死性不整脈などを引きおこす


めっちゃ怖い
高K血症はモニターもつけること検討

クロール(Cl)



陰(-)イオン


陽イオンと陰イオンは
常にどっちががふえたら
同じバランスになるように調節される



腎は
水素イオン(H⁺)=酸性を
重炭酸イオン(HCO₃-)=を
使って排泄する


腎不全では
水素イオン(H⁺)=酸性を出せない
=代謝性アシドーシスになる


代謝性アシドーシスでは
たまった
水素イオン(H⁺)を
重炭酸イオン(HCO₃-)で中和する


つまり代謝性アシドーシスで
重炭酸イオン(HCO₃-)はへる


重炭酸イオン(HCO₃-)は
骨にも貯蔵しているため
足りない場合は骨からもらう


このとき
重炭酸イオン(HCO₃-)がへりすぎると
血液中に陰イオンがへるため
代わりにクロール(Cl⁻)があがる

亜鉛(Zn)



亜鉛欠乏=味覚障害
さまざまな酵素に必要
牡蠣、赤身の肉、豚レバーに多い
腎不全患者さんは亜鉛が吸収しづらくなる


高血圧→減塩が上手くいかない→味覚障害?

と考えて検査が必要


味覚障害以外に
皮膚炎や創傷治癒が遅れることも

カルシウム(Ca)



骨を強化したり、筋収縮に役立つ

Caは99%が骨に貯蔵されている

Ca調節は
副甲状腺ホルモン(PTH)
活性化ビタミンD₃
インターロイキン₋6
などがかかわる

リン(P)



リン(P)は
85%が歯や骨
14%がアデノシン三リン酸(ATP)
1%が細胞外液にある


Caとともに
歯や骨をつくるのに必要
細胞膜をつくるのにも必要

しかし、
動脈硬化にもかかわる

マグネシウム(Mg)



Ca、Pとともに骨代謝を促したり
ノルアドレナリン分泌抑制や
筋収縮、筋弛緩にかかわる

重炭酸(HCO₃-)



重炭酸(HCO₃-)がへると
代謝性アシドーシスになる

重炭酸(HCO₃-)がわからなくても
Na−Cl=34未満であれば
代謝性アシドーシスを疑う
めっちゃ便利!

アルブミン(Alb)


たんぱく質の一種で肝臓でつくられる
血清のたんぱく質の半分以上を占める


アルブミン(Alb)は
物を運搬したり
浸透圧にかかわる


低アルブミン(Alb)血症の原因は
栄養障害、肝機能障害
炎症、腎からの漏出
体重増加による希釈などがある

アミノ酸



たんぱく質は
細胞や筋肉、ホルモン、
酵素、DNAなどをつくる物質


たんぱく質をつくる
アミノ酸は20種類しかない


そのなかの8種類は
体の中でつくることができない
そのため、食べ物からとる必要がある
=必須アミノ酸




次回へ続く


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この記事を書いた人

『学びに、感動を!』をモットーに看護師国試に関する情報発信しています。【経歴】救急救命士→准看護師→看護師(在職中)の傍ら『みかた塾』にて通算350名以上の生徒に指導し、看護師国家試験合格率99%を達成。そんな迷える未来の看護師のみかた『みかた塾』の塾長です。

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